千夜一夜

人生は短い、それはまるでたった1日のように

走馬灯で見えるもの『誰か席に着いて』感想


シアタークリエ12/8夜公演『誰か席に着いて』を見てきました。昨日は本当に寒かった!
 

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芸術家の活動を支援する小原芸術文化財団。その創設者の孫娘の織江と夫の哲朗、織江の妹の珠子と夫の奏平が、助成対象者を決める選考会に集まる。活発な議論をしつつも、四人はそれぞれ別の問題で頭がいっぱい。

問題解決のためにたびたび中座する四人。誰かが戻ると誰かが立つ。一向に決まらない「有望なアーティスト」。
(公式ページ「ストーリー」から一部抜粋)*1
 
 
先ほど公式サイトで公開されている舞台映像を見たら、かなり核心に近いシーンも出していて驚きました。ストーリーを事前にわかっていても問題ないというか、筋を知っていること前提で楽しめるというものなのかもしれない。
家のセットがすてきでした。一階は縁側になっていて、二階の窓は洋風だったのが印象的。木を切る場面、毎公演使うから切らないかなぁと思ったんだけどばっさり切りましたね。よく考えたらくっつけられるように作ればいいのか。演劇の基礎、大道具とかに関する知識がないのを痛感。
  
好きだった場面をいくつか、台詞を引用します。
子供が最初に足を踏み外すのは事故かもしれない、でもそのあと落ちるのは絶対にわざと!落ちるにしても平面より高くなってるところ、さらにその角、と一番危険なところを狙っていく。
奏平(片桐仁)が幼稚園児の息子について熱弁するシーン。ここで女性の笑い声が多かったので、親あるあるなのかな。私も幼稚園生のころ祖母の家の階段から落ちたことありますが、わざとじゃないです。笑
 
人生そんなAからBへ、BからCへってまっすぐ進むもんじゃないんだよ!
中座して戻ってきた哲郎(田辺誠一)が「コーヒー入れるって言ってたのに入れてないの?」と聞かれたときの言葉。まあ彼は実際やましいことがあって入れてないだけなんですけどね。
ちょっと自分に重ねて聞いてしまった。いつからかまっすぐ進むことに固執してたというか一般的なレールを外れない生き方を意識するようになってしまったのが悲しいです。どうなったってなんとか生きていける、と思える力をつけたい。
 
人生最後に、その小さい画面の映像が走馬灯みたいに見えるんじゃない?
携帯に脚本のアイデアを書き留める織江(木村佳乃)に珠子(倉科カナ)が言う台詞。その前に奏平が「ダンサー同士の付き合いで思想に染まってしまった妻についていけない」と嘆くシーンがあったので、こういうことか、と。
画面見過ぎじゃないの、というのは結構刺さる…ツイッターとかすごく見ちゃうなあ。でも実際に自分が経験したことはなんというか「濃い」と思うから、走馬灯にはそちらが採用されるはず。じゃないかな。
 
超個人的な感想では、男性陣ふたりの役名どちらも知人にいるのでなんとも言えない気持ちになりました。それぞれ字は違うけど。
 
そういえば片桐さんが「これからの時代は芸術より話術だ、つまりいちばん優れている芸術家はお笑い芸人なんじゃないか!優秀な人がたくさんいる」と熱弁していたところがありました。ギャグかなぁ。片桐さんが役者として活躍してるとはいえ、本職芸人の人に言わせようって意図の台詞なのかちょっと気にかかります。
 
それと印象深いのは壁紙が窓から投げられるシーン。それまで不穏だった中で織江が夫に駆け寄り、哲郎もすかさず妻の頭を庇ったので、いろいろ不安要素はあってもこの二人は大丈夫だと思いました。
夫婦関係の今後は明示されていなくても、なんだかんだ上手くいくんじゃないかな、と。夫婦に限らず人間関係ってやっぱり危ないことあったときとっさに頼れるかどうかなのかも。
 
 
あと珠子が息子の話題になったとき浮かない顔で席を外していたのは、
  1. 哲郎との子だから話題に出したくない
  2. 子を夫に任せて浮気している間に息子が怪我をしていて、それを知らなかった罪悪感
のどちらだったんだろう。ずっと2だと解釈してたんだけど、1かと思うとその方が自然な気はします。

 

ラストについて。公演名で軽ーく検索したとき最後はぶつ切り、とあったので覚悟はしていましたが、やっぱりか!ここでか!!!伏線半分くらいしか回収してないぞ!!という終わりでした。私が読み取れてないだけかもしれないのを含めても。
でもボブの倉科カナさんがかわいかったので全然大丈夫です。終盤で着替えたのに暗転したあと元の服装でカーテンコールに出てきたのはびっくりしました。早着替え。
 
倉科カナさん、朝ドラで知って以来のファンです。高校時代に友人と話していた「グラビアの女性最強説」*2の根拠のひとりはこの人。「名前のない女神たち」に出てたときも見てました。
 
今回初めてオペラグラスを持参したら、楽しかった!細かい表情の動きや、「それ、どうしたの?」みたいなシーンで何が起きたかすぐ確認できる。あと視界が狭くなるので、「いつからそこに!?」ってときとか新鮮な驚きがあります。俯瞰できるのも観客の特権なんですけどね。また観劇に持って行きます。
 

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帰りは有楽町ガード下でおうどん食べました。カレーうどんの垂れ幕がかかっていて、そちらはご飯も。麺細めで美味しかったです。 
 

*1:http://www.tohostage.com/dareka/story.html

*2:一般女性は身長・胸・目のうちどれか一つが恵まれてて、芸能人でも2つだったりするよね、3つ揃ってる人が一番多いのってセクシー路線の業界じゃない?って話。そういう話題が出たのは女子校だったからかな。